例によってアップデートです。今回の目玉は新しいWindows Azure Cache Service(Preview)ですね。
- 占有キャッシュサービス Preview
- オートスケールの拡張
- Webサイトのログ改善
- 操作ログのフィルタリング
参考:
では個別に見てみましょう。
Windows Azure Cache Service (Preview)
Windows Azure Cache Serviceはその名の通りキャッシュを扱うためのサービスです。平たく言うと分散型インメモリキャッシュですね。
ちなみに同じようなのがWindows Azure Shared Cachingという名前でありましたがこちらは終了となります。一応最長で1年間は動作するみたいですが。
※これで唯一Silverlightな旧ポータルに残ってた機能がなくなるので、Silverlightな旧管理ポータルもお役御免となります。終了予定日は2014年3月31日とのこと。
さてさて新しいAzure Cache Serviceのベネフィットでも見てみましょう。
- 仮想マシンやクラウドサービス、Webサイト、モバイルサービスから利用可能
- それぞれのCache Serviceのインスタンスは他の顧客から分離されてデプロイされて占有できるのでパフォーマンス良く、予測可能
- 占有なのでクォータやスロットリングがありません
- 最大150GBのメモリ領域を確保できます。Chache Serviceのメモリ容量はアプリを再デプロイすることなく変更することができます。
- Webサイトや仮想マシン、クラウドサービスからCache Serviceのオブジェクトを取得するのに平均1msで取得できる(ネットワークやCache Serviceのラウンドトリップ含む)。Cache Serviceへの挿入は1.2msらしい。永続化も可能。
- Cache Serviceのインスタンスは複数のサーバーに分散されて高可用性があります。仮想マシンのインスタンスがクラッシュしても大丈夫。
- Cache ServiceのインスタンスはWindows Azure内のライフサイクルでMicrosoftが管理するので、利用者はアプリ側だけに集中できます。
- Cache Serviceは.NET Cache APIをサポートし、旧来のクラウドサービス上のIn-Roleなキャッシュオプションと互換性があるので同じように利用できます。
- Cache ServiceはASP.NETのSessionStateとOutput Page Cachingのサポートがついています。Webアプリケーションをスケールアウトしたときにセッション状態を維持したり、インスタンス間でページキャッシュを共有できますね。
- Cache Serviceではアプリ毎にキャッシュサービスを利用することもできるし、複数のアプリ(デプロイ)から同一のキャッシュにアクセスすることもサポートします。
実際の利用方法とかは別途。
オートスケールの拡張
以前のアップデートで今現在のインスタンス数をグラフで見れたりするようになりましたが、CPUメトリックを選択している場合は全インスタンスのCPU利用率のサマリも見ることができるようになりました。
※確認できたのはクラウドサービスだけ(Webサイトはグラフでなかった)です
これで実際に(ざっくりですが)オートスケールが有効に機能したかどうかを判断しやすくなりました。またオートスケールに関する実行履歴は管理サービスの操作ログから参照することができるようになりました。
ActiveAutoscaleProfile: {"Name":"日中","Capacity":{"Minimum":"3","Maximum":"3","Default":"3"},"Rules":[],"Recurrence":{"Frequency":"Week","Schedule":{"TimeZone":"Tokyo Standard Time","Days":["Sunday","Monday","Tuesday","Wednesday","Thursday","Friday","Saturday"],"Hours":[12],"Minutes":[0]}}} Description: The autoscale engine attempting to scale resource 'eastasiawebspace:DefaultServerFarm' from 1 instances count to 3 instances count. NewInstancesCount: 3 OldInstancesCount: 1 ResourceName: eastasiawebspace:DefaultServerFarm
Webサイトのログ改善
少し前からちょっと動作が怪しかったWebサイトのログ周りですが、今回のUpdateの布石だったようです(?)
というわけでWebサイトのログ周りが改善されました。
今までWebサイト上のファイルシステムに保存されていたログですが、ストレージに直接保存できるようになりました。また保存するサイズ、保存期間なども指定できるようになりました。(このあたりのクリーニング云々でちょっと大変だった様子)
Blobコンテナはあらかじめ作成しておく必要があります。
ログは指定されたBlobコンテナに適当に保存されるので、見てみましょう。
ばっちりですね。ファイル名については
[sitename]/[year]/[month]/[day]/[hour]/[VMinstancename].log
という形式なのでフィルタもしやすそうです。(仮想パスになってる)
後はダウンロードしてお好きなツールで解析するもよし、Windows Azure HDInsightで直接MapReduceするもよし、という具合です。
操作ログのフィルタリング
管理サービスの操作ログがフィルタリングできるようになりました。オートスケールのログもここから見ることができます。
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